今回のテーマは、「メーカー別の組合せで失敗したな~」という事例を紹介します。
先にみなさんに誤解を与えないように、お伝えしておきたいことがあります。
この記事の内容は「うまくいかない」というのが分かっていて提案したものではありません。
事前に検証をさせていただいて、お客様と一緒に確認を行ったうえで、導入をさせていただきました。
しかし、「検証する中で見落としていた項目があり、それを導入後に気付いてしまった」ということで、なんとか解決しようと足掻いた内容などを記事にして、みなさんの参考になればと思います。
さて、今回紹介するメーカー機器は以下の通りです。
・JVC・・・録画機(VR-X3116)
https://www.jvc.com/jp/pro/network-camera/lineup/vr-x3116/
・Dahua・・・カメラ(DH-IPC-HFW2231TN-ZS)※型番は三星ダイヤモンド工業社を使用
https://www.mitsuboshidiamond.com/it/work/dh-ipc-hfw2231tn-zs/
では、早速紹介していきましょう。
サブストリーム表示に注意!
まず、今回の構成についてご紹介します。
JVCさんの録画機に、Dahuaのネットワークカメラを接続させる構成を行いました。
その理由としては、元々接続されていたJVCさんのカメラが数台故障してしまった為、同等品での交換を行ったからです。
さて、この組合せで問題なく画は出ましたし、録画映像も確認できました。
じゃあ、どこがうまくいかなかったのか?
それは、サブストリームの画が表示されないのです。
メインストリームとサブストリームの表示仕様について
最近は分割画面数が多くなれば、自動的にサブストリームに表示方法を切り替える機器が増えてきましたよね。
まさに今回それに当たりました。
JVCさんの録画機の場合、9分割画面からはカメラ映像はサブストリームに強制的に切り替わります。※正確に伝えると、エンコーダー3の表示に切り替わります
まとめると
メインストリーム・・・1分割・4分割
サブストリーム・・・9分割・16分割
このように仕様で決まっています。
そこで、私はメインストリームしか表示されない1分割と4分割の画面だけで映像が表示されると判断してしまいました…
JVCさんのストリーム表記について
ひとまず、分かりやすいようにメインストリームとサブストリームで話をしておりますが、JVCさんの場合、表記が違います。
正式には、
エンコーダー1/エンコーダー2/エンコーダー3/エンコーダー4
という表記となっています。
※今回の録画機では、エンコーダー1と3が適応されておりました。
ただ、今回の記事ではわかりやすいようにメインストリームとサブストリームという表記で説明をしていきます。
自分で考えて行った改善対策2つ
映像表示されないとなると、なんとか改善しようと自分で考えるのがわたしです。
今回の現象は、わたしは分割画面で画が出る出ないに分かれることに着目し、メインとサブストリーム表示の仕様に気付きました。
まぁ、Dahuaさんも分割数が多くなればサブストリームに切り替わることはあったので、経験から導き出しました。
そこで対策として、以下の2つ
JVCカメラと同じ画素数に揃えてみる
JVCさんの画素数を調べたところ、以下のような設定でした。
サブストリーム(エンコーダー3)・・640×360
ちなみに、Dahuaのサブストリームは以下の中から選択できます。
サブストリーム・・704×480(D1)と640×480(VGA)から選択できます。※フルHDやHD画質も選択できますが、ここでは省略します
JVCとDahuaではサブストリームに若干の違いがあり、全く同じに合わせることができなかったため、一番近い画質で合わせてみました。
結果は、うまくいきませんでした。
サブストリームの画質は、若干Dahuaの方が大きいこともありダメだったのでしょうか?
ひとまず、この方法でもダメだった為、もう一つの方法を試してみました。
サブプロファイルのRTSP URLの入力
続いて、JVCの録画機にはRTSPのURLを入力する項目がありましたので、それを最後の望みとして試してみました。
ちなみにRTSPとは、
各メーカーによって、このRTSPのURLは違います。
ちなみに、Dahuaに関しては正規代理店から情報をいただきましたので、資料を下に載せておきますね。
※ちなみにRTSPに関しては、正規代理店からサポート対象外と言われてしまいました…
そのため、英語表記の資料を読み解きながら、なんとかRTSPを入力することができました。
でも、結果は同じく画は出ませんでした。
ストリームが3つまで出せるカメラでも試してみましたが、結果は同じく
やはり、サブストリームの画素数がDahuaの方が大きいことが1番の原因のような気がしました。
最終的に、4分割までは映像が表示されておりましたので、4分割までのモニタリングで運用していただくことでご理解いただけました。
長いことやっていますが、このようなミスに気付かなかった自分が情けないですが、次回同じようなミスをしないよう意識して業務をこなしていきたいと思います。